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2月です。暦では立春ですが、一段と寒さを感じるこの頃です。例年この時期になるとインフルエンザやノロウイルスが流行り、今年もまた猛威をふるっています。何かと胃腸の弱りやすいこの時期こそ、しっかり整える自己対策が必要です。
今月、ご紹介するメニューは旬の大根をたっぷり添えた豚の漬け焼き。
大根は、煮る、蒸す、焼くなどの加熱調理の他、生でそのまま食べたり、漬けたりおろしてもおいしくいただける、淡白な味わいでありながら様々な調理法に適応した万能な食材です。年間を通して出回っていますが、旬は秋から冬で、特に冬の寒さで甘みを増したこの時期のものは冬のメニューに欠かせません。主にビタミンCと消化酵素が豊富に含まれている大根ですが、この酵素は熱に弱いため、今回は生で簡単においしくたくさん食べられる方法をお伝えします。
たんぱく源であるお肉に大根をふんだんに使い、旬の食材を摂りながら弱った胃腸を整えてあげましょう。
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旬の食材を摂りながら弱った胃腸を整えてあげましょう。
大根にはナトリウムの排出を促すカリウムが比較的多く含まれているので高血圧の予防に効果があります。また、辛み成分であるイソチオシアネートには、血液をサラサラにしてくれる作用があるといわれ、動脈硬化や脳梗塞の予防に効果があります。
他に、でんぷんの消化酵素であるジアスターゼが豊富なので、食物の消化を助けて胃もたれや胸やけを解消するとともに、整腸作用や発がん物質の解毒作用もあるといわれます。そしてその酵素はたんぱく質や脂肪の消化にも役立つので、焼き肉や焼き魚に大根を添えて食べるのはとても理にかなった食べ方なのです。
※大根の葉には骨や歯を丈夫にするカルシウムや老化防止に役立つβカロチンが豊富なので、葉の部分も捨てずに調理して食べるようにしましょう。
● 材料(二人分)
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豚ロース肉(少し厚めの) | 8枚 |
生姜 | 1かけ |
にんにく | 1かけ |
しょうゆ | 大さじ1 |
砂糖 | 大さじ1 |
酒 | 大さじ1 |
サラダ油 | 小さじ1 |
大根 | 10cmくらい |
かいわれ大根 | 1/2パック |
塩 | 少々 |
こしょう | 少々 |
● 作り方
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☆調味料を準備します☆
生姜とにんにくはすりおろします。
調味料を計量し、すりおろした生姜とにんにくを混ぜます。
ポイント〜
生姜とにんにくの風味が減塩効果を発揮します。
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☆肉を漬けこみます☆
ポリ袋に肉と調味料を入れます。
肉をよく揉み込んで調味料を馴染ませます。
ポイント〜
ポリ袋を使うことで調味料が少なくてすみ、肉を揉み込むことで軟らかくなります。
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☆大根を削ぎます☆
大根をピーラーで縦に削ぎます。
大根を回しながら筒状に削いでいきます。
かいわれ大根は軸を切っておきます。
ポイント〜
大根を削ぐときはピーラーを使うと簡単です。
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☆大根を切ります☆
ある程度、帯状の大根ができたら残りは3~5mmの薄い輪切りにします。
ポイント~
なるべく薄めの輪切りにしておくと、後でソテーする時間が短くて済みます。
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☆肉を焼きます☆
油を熱したフライパンで、肉を両面焼きます。
ポイント~
肉は焼き過ぎると硬くなって巻きにくくなるので、さっと焼きます。
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☆大根を巻きます☆
焼いた肉に大根と貝割れ大根を巻き、つまようじで止めます。
熱いので注意してください。
ポイント~
大根はピーラーで帯状に削いであるのでバラバラせず扱いやすいです。
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☆大根を焼きます☆
フライパンで大根を両面ソテーします。
両面とも少し焼き色がついて、半透明になればOK。
軽く塩こしょうを振ります。
ポイント~
冬大根は甘みが強いので、塩こしょうはごく少量で十分おいしいです。
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☆盛り付けます☆
器に盛り付け、付け合わせに大根ソテーを添えます。