よみうり・日本テレビ文化センター主催で、電気文化会館にて市民公開講座を開催いたしました。当日は、272名の方にお越し頂き大盛況でした。
講演内容は、心臓病の一つである弁膜症、その中でも「大動脈弁狭窄症」のお話とその治療選択についてでした。
大動脈弁狭窄症という病気は、加齢に伴い、大動脈弁の開きが悪くなる症状です。実際に、大動脈弁狭窄症を罹患されている潜在的な患者様というのは、65歳以上で日本人口の2~3%、約65~100万人いらっしゃると推測されています。大半の方が無症状ですが、一旦、息切れや胸痛などの症状が出てきてしまうと、急激に亡くなることがある病気であり「歳だから…」と放置をしてしまう方が多いのも現状です。
心臓血管外科の小山医長には、心臓の仕組みから大動脈弁狭窄症について早期の診断や治療が大切であることをお話頂きました。また、平均寿命と健康寿命の差は、男性は約9年、女性は約12年と言われ健康でいられない期間を表します。
この健康でいられない期間を短くするためにも、大動脈弁狭窄症、その他の病気も含めて、早期診断や治療をしていきましょうとお話をされました。
循環器内科の山本医師には、TAVI(タビ)と言われる、大動脈弁狭窄症に対しての新しい治療方法についてお話をして頂きました。従来、大動脈弁狭窄症というのは、外科手術が確立されており、安全に施術されております。しかし、中には重度な大動脈弁狭窄症を患い、また、年齢がかなりご高齢で手術ができない方がいらっしゃいます。その患者様を対象に新たにできた治療方法が、TAVIです。
TAVIというのは、胸を切らず、カテーテルで行う治療で、非常に低侵襲な手術です。今まで手術を受られなかった患者様がTAVIをされ、現在非常に元気になられたお話をされました。
そのほか、先天性の心臓病、心房中隔欠損症や大動脈管開存症をカテーテルで治療する方法もご紹介頂きました。
また、最後にはQ&Aセッションを行い、イノコシ外科内科リハビリテーション室の佐野院長にもご登壇頂きました。この場をもって、お礼を申し上げます。
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