栄養教室
第36回 栄養教室「肥満対策」を行いました (2015.12.11)

12月11日(金)14:00~15:00にハートホールにて栄養教室を行いました。今月のテーマは「肥満対策」です。

はじめに、当院の理学療法士の柴田先生にご挨拶をして頂き、肥満に対する運動や食事の大切さをわかりやすくお話ししていただきました。
お茶碗1杯分のエネルギーを消費するには30分ほどの運動が必要とのことです。運動では到底消費しきれないほどの食べ過ぎには注意しましょう。

様子

次に栄養士から「肥満対策」についてお話しました。

肥満対策には適切な食事量を摂るということ、食事のバランスを整えるということの他に食べる時間・速さ・食べ方など食習慣も大切になってきます。 それについてはいくつかの因子が関与しており、1つめは食事誘発性熱産生(DIT)で、このDITは食事をすることによって、体の中で熱を発生させエネルギー消費量を増大させます。 また時間によってエネルギー消費量が変わる特徴があり、朝に一番高く、夜になるにつれてだんだん低くなっていきます。

2つめは副腎皮質ホルモン(糖質コルチコイド)で、このホルモンは体たんぱくや体脂肪を分解して糖質からエネルギーを作り出します。これもDIT同様、朝に一番分泌が多く、夜になるにつれてだんだん減っていくのが特徴です。

3つめはBMAL1(ビーマルワン)という脂肪蓄積に指令を出すたんぱく質です。これは午後の10時ごろから急激に増え、午前2時~4時ごろがピークになります。

このように、夜の時間はエネルギーの消費量が減り、脂肪の蓄積が起こりやすい時間となるため朝食を欠食したり、夜遅くに飲み食いをするなど夜型の生活は肥満になりやすいと言えます。ただ食べる量を減らすだけでなく、食習慣、生活習慣全体を見直していきましょう。

様子

今月の試食は「鶏もも肉のマヨパン粉焼き」と「アスパラとパプリカのマリネ」とマービーを使用した低カロリークッキーの「マービーdeドルチェ」を用意しました。

「鶏もも肉のマヨパン粉焼き」は肉にマヨネーズを塗ってパン粉を付けて焼くことで衣を付けて揚げるよりも油の量を減らすことが出来るので、摂取エネルギーを抑えることが出来ます。また、肉をささみなど脂肪の少ない部位に変えることでより低エネルギーに仕上げることも可能になります。

「アスパラとパプリカのマリネ」には今回、オリーブオイルの代わりに「えごま油」を使用しました。えごま油には体内では作ることのできない必須脂肪酸であるα-リノレン酸が豊富に含まれています。このα-リノレン酸は体内で血液をサラサラにしてくれたり、中性脂肪を減少する効果を持つと言われているDHAやEPAに変換されます。小さじ1杯のえごま油で1日に必要なα-リノレン酸を摂取することが出来るので、マリネに使用したり、ドレッシングの代わりに使ったりなどするだけで十分に摂ることができます。

「マービーdeドルチェ」は砂糖を使わず、低カロリー甘味料のマービーが使われているので摂取エネルギーを抑えられており、また、水を含むと膨らむ脱脂大豆繊維入りのため少量で満腹感を得やすいクッキーになります。製品の詳しい情報は「H+Bライフサイエンス」のホームページ(http://www.hb-life.jp/)をご覧ください。

試食

料理
鶏もも肉のマヨパン粉焼き(1人分)
エネルギー :219kcal
食塩相当量:0.6g
料理
アスパラとパプリカのマリネ(1人分)
エネルギー :72kcal
食塩相当量:0.3g
料理
マービーdeドルチェ(1袋6枚当たり)
エネルギー :88kcal
様子

今回も沢山の方にお越しいただきました。この場を借りて御礼申し上げます。

今後の予定は下記のとおりです。

  • 1月19日(火)「骨粗鬆症対策」
  • 2月17日(水)「脂質異常症の食事」
  • 3月17日(木)「便秘でお悩みの方へ」

今年も毎月たくさんの方にお越しいただきありがとうございました。皆様良いお年をお迎えください。また来年も何卒よろしくお願い申し上げます。

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