12月15日(金)に院内ハートホールにて栄養教室を行いました。
今年最後のテーマは「減塩管理」でした。
これから年末年始を迎えるにあたり、外食や会食が増えたりと、どうしても食塩の過剰摂取になりがちな食事内容になります。循環器内科医の鈴木頼快先生からも冒頭の挨拶で「おいしいものは食塩が多い」とお伝えしたように、食塩というのは食事のおいしさを左右する重要な調味料であり、満足のいく味を実現してくれます。それ故、気付かぬうちに食塩を摂り過ぎている状況に簡単に陥ってしまうのです。特に我々日本人が日常的に利用している醤油や味噌などの料理、いわゆる和食はとても食塩の摂取量が多くなります。
食塩の摂り過ぎは血圧を上昇させ、体液貯留につながり、血管内壁を狭くするといった身体に様々な影響を与えます。そして食塩の摂取量を減らすことで、血圧の改善、心不全増悪予防、心血管イベントリスクを減少させることも臨床試験で証明されています。
そこで、今回は食事の食べ方による減塩のコツについてを中心にお話ししました。
減塩のコツとしては、調味料の使い方、汁物の飲み方、加工品の食べ方、外食などの選び方にあります。これらは誰もが知っているような基本的なことですが、なかなか実行に移せないことも多々見受けられます。しかしこれらを実践するだけで、かなりの減塩効果が期待できる上に、意識すればすぐできる事ばかりです。
そこで減塩の具体的な実践方法をひとつひとつ提案しました。早速、日常に取り入れて頂き、小さな積み重ねで大きな減塩効果を目指しましょう。
今回の試食
試食は減塩水を活用した「鮭の塩焼き」と、食塩0gの「酢の物」です。
塩焼きは直接食塩を振らず、塩水を使うことで低塩でもまんべんなく味を付けることができます。
酢のものは胡瓜の塩もみをせず、酢でもみ脱水させることで下調理で使う食塩を一切使わなくて済みます。
少しの工夫で余分な塩をカット!ぜひ参考にしてみてください。
減塩水を活用した「鮭の塩焼き」
食塩0gの「酢の物」
寒い中、師走の多忙な時期にも関わらず、栄養教室にお越しいただきありがとうございました。今回は男性の参加者の方も多く、とても嬉しく思います。
来年も引き続き栄養教室を開催していきますので、ぜひご参加ください。
今後の栄養教室の予定は下記のとおりです。
- 1月16日(火)「お腹スッキリ!便秘解消」
いずれも14:00~15:00に開催します。無料でどなたでもご自由に参加できます。(予約不要)