2月20日(水)に栄養教室「知っておきたい油脂の選び方」を開催しました。
鈴木診療部長からの開催のあいさつでは、疾患というのは治療はしても元には戻らないもの。疾患にかからないためには日頃の食事や運動などの生活習慣にきをつけることがとても大切。その中でも続けられそうなことを見つけ、正しい事とできることの折り合いをつけていくことが継続するコツでそのためにも栄養教室をどんどん利用してくださいというお話でした。
早速ですが、私たちは日頃どういったものから油脂(あぶら)を摂っているのでしょうか?
2017年の国民健康栄養調査では肉類からは3割程度次いで魚や乳類、穀類、豆類という順に1割程度という結果がでています。これは食事で肉類が多い、魚が少ないという結果ではなく、全体に摂っている油脂(あぶら)の中でどれだけの割合かとういものです。
また、調理油など、どれだけ油脂(あぶら)を摂っているか把握できる“見える油脂(あぶら)”と“見えない油脂(あぶらが)”が存在しています。
では油脂(あぶら)の種類についてですが、油脂には大きく分けて飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸という2種類があります。
まず飽和脂肪酸というのは、脂肪酸と脂肪酸ががっちりと両手をつないでいるため、他の物質と手をつなぐことが出来ないため体の中に溜まりやすく、極端な摂取はLDLコレステロールを増やし、HDLコレステロールを減らしてしまいます。
一方、不飽和脂肪酸は脂肪酸と脂肪酸が手は繋いでいますが、片方の手で抗酸化物質と手をつなぐ事ができるため脂肪酸が酸化することを防いでくれ、体の中に溜まりにくいのです。
飽和脂肪酸とは、肉の脂身、バターなど常温でも固まっている“脂”。豚のばら肉などは想像がつきやすいと思いますがウインナーソーゼージや合いびき肉などにも意外にたくさん含まれています。
不飽和脂肪酸は常温で液状の“油”のことをいいますが、大きく分けて3種類存在しています。
- n-3系。オメガ3系ともいいますが、最近テレビなどでも聞く機会が増えた青魚や、エゴマ油・アマニ油、くるみなどがあります。特に青魚の摂取を増やすことで中性脂肪の低下、冠動脈疾患の抑制が期待できますので積極的に摂ってみてください。
- n-6系。ごま油・米油・大豆油・サフラワー油(紅花油)、食品でいうと豚、牛のレバーがあります。この種類の油は積極的に摂る必要はなく適正なエネルギーの摂取のもとで飽和脂肪酸から置き換えてください。
- 一価の不飽和脂肪酸ですが、オリーブ油・なたね油・落花生など。特にオリーブ油は過熱量に向いているため、炒め物や揚げ物の使用に向いています。
この様な油脂(あぶら)の性質を理解し、主菜など肉を食べる機会が多い型は魚の頻度を増やす、普段使用している調理油を検討するなどされてみてはいかがでしょうか。
今後の栄養教室の予定は下記のとおりです。
- 3月20日(水)“知っておこう!免疫力UP術”
- 4月18日(木)“ようこそ減塩ワールドへ~減塩のポイント伝えます~”
- 5月24日(金)“見直そう骨のこと~骨粗しょう症も生活習慣病のひとつです~”
いずれも14:00~15:00に開催します。 無料でどなたでもご自由に参加できます。(予約不要)