12月19日(木)に栄養教室「簡単にできる!減塩の工夫」を開催しました。
はじめの挨拶として心臓血管外科 澤田医師から「生活習慣病で怖いのは自覚症状がないこと。野菜ばかり摂っていても良いというわけではない。知識をたくさん身に付けて、普段から食生活に気を付けていくことが大切」とのお話がありました。
次に管理栄養士から食塩過多で起きる体への影響を説明しました。
食塩を摂りすぎると、体内のナトリウム濃度を一定に保つため体内に水分を溜め込んでしまいます。その結果体液量が増え、高血圧を引き起こす原因となります。高血圧を放置すると動脈硬化の原因となって心臓・脳・腎臓の血管を詰まらせたり、心不全を引き起こしたりします。
また、食塩の摂りすぎはこれらの循環器疾患以外にも骨粗鬆症や胃がんのリスクも高めると言われているため、日頃から減塩に取り組んでいくことが大切です。
今回は、自分が食塩を摂り過ぎているのか知るためのチェック方法をご紹介しました。
- 生理食塩水(0.9%食塩水)を飲む
- 塩分チェックシートの活用
次に減塩の具体的なポイントを
- 調味料の使い方
- 加工品の食べ方
- 外食の食べ方
の3点に分けて紹介しました。
1. 調味料の使い方
1日の食塩摂取量の約7割は調味料からと言われています。
減塩調理の基本やレシピ例、食べる時の調味料の使い方などを紹介しました。
減塩だからと言って薄味の味気ない食事になってしまうのではなく、酸味、香辛料、香味野菜、油のコクなどを活かしておいしい食事を楽しめるように工夫していきましょう。
2. 加工品の食べ方
かまぼこなど練り製品、ハムやベーコンなど肉加工品、漬物、干物、インスタント食品など加工品には見えない食塩が多く含まれています。
これらを上手に活用していく方法をご紹介しました。
また、加工品に関連してこの季節に食べる機会が増える鍋料理での落とし穴についてもお話ししました。
鍋は様々な食材をバランス良く摂れますが、練り物や煮汁には多くの食塩が使われているため注意が必要です。具材を生鮮食品中心にする、出汁をしっかり効かせる(市販の鍋のもとは食塩が多い)など工夫しましょう。
3. 外食の食べ方
味が濃く、つい食べ過ぎてしまいがちな外食ですが、食べ方の工夫で体の中に入る食塩量を少しでも減らしましょう。
減塩は少しの工夫で大きな効果が期待できます。まずは自分が取り組めそうなことから一つずつ始めていきましょう。
寒い中、大変多くのご参加ありがとうございました。