栄養教室
第50回 栄養教室「血糖値が気になる方へ」を行いました (2017.2.15)

2月15日水曜日14:00~15:00に院内ハートホールにて栄養教室を行いました。
今月のテーマは「血糖値が気になる方へ」です。

初めに当院循環器内科の落海医師より挨拶をしていただきました。

糖尿病は毛細血管だけでなく、冠動脈のような大きな血管も傷つけ脆くしてしまいます。糖尿病がある・ない、もしくは糖尿病であってもきちんと血糖コントロールができている人・できていない人では狭心症や心筋梗塞、心不全などの再発率・再入院率が異なってきます。糖尿病の方は血糖コントロールを良好に行う事、また、そうでない人はこの先も糖尿病にならないように生活習慣を見直していきましょう。

様子

次に、管理栄養士から「血糖値が気になる方へ」をテーマに、食事のポイントをお話ししました。

様子

平成27年度日本国民健康栄養調査では20歳以上の男性の約5人に1人、女性の約10人に1人が「糖尿病が強く疑われる」という結果となりました。日本の糖尿病患者の約9割は生活習慣の乱れなどが原因で発症する2型糖尿病で、糖尿病の予防・治療の基本は食事 と運動という生活習慣の改善が第一になります。それでも改善ができないときは薬物療法を併用していきます。

今回は食事のポイントとして、

  1. 規則正しく食べる
  2. 適正な体重を保つ
  3. 食物繊維を十分に摂る

の3つでお話ししました。

もともとの食習慣で朝食を欠食したり、とにかく食べる量を減らさなければと食事量を極端に減らしてしまい、空腹の状態が長時間続くと、1日の総エネルギー量が同じであっても血糖値が急激に変動し、血糖コントロールを妨げます。理想的なのは食事と食事の間を5〜6時間程度あける、そして夕食は寝る前の2時間前には食べ終えておくことです。

適正な体重を保つためには身体に見合った量のエネルギー量を摂ることです。そして、その為には主食の量を決めておくと糖質に偏らずバランスよく食べることが出来ます。

そして食事の時に食物繊維を十分に摂ることによって、食後の血糖の上昇を緩やかにし、インスリンを分泌している膵臓への負担を減らします。日本人の野菜の摂取量は目標の350gまであと約50g足りておらず、きゅうり約1/2本分に相当します。野菜だけではなく、主食に玄米やライ麦パンなど食物繊維豊富な食品を組み合わせたり、海藻やきのこを利用すると上手に食物繊維を摂ることができます。

今回の試食では海藻やきのこを使ったおかずを用意しました。「白菜ときのことツナのレンジ蒸し」と「もやしとわかめの簡単白和え」です。海藻やきのこは普段のおかずに少し加えるだけで食物繊維の摂取量を増やすだけでなく、かさ増しにもなるので食べ過ぎの防止にもなります。ぜひ試してみてください。

試食

料理
白菜ときのことツナのレンジ蒸し(1人分)
エネルギー:48kcal
食塩相当量:0.9g
食物繊維量:2.0g
料理
もやしとわかめの簡単白和え(1人分)
エネルギー:67kcal
食塩相当量:0.7g
食物繊維:1.4g

まだまだ寒い日が続いていますが、今月もたくさんの方がお越しくださいました。ありがとうございます。

来月からの栄養教室の予定は下記の通りです。

  • 3月16日(木)「骨粗鬆症対策」
  • 4月21日(金)「脂質異常症」
  • 5月16日(火)「貧血対策」

いずれも14:00~15:00に開催(無料:予約不要)します。

インフルエンザもまだまだ猛威を奮っております。皆様、体調には十分お気をつけください。
またのお越しをお待ちしております。

戻る