風邪は万病のもと!風邪もコロナもインフルエンザもウイルスが原因です
11月になり、寒さを感じる日が多くなりました。徐々に気温が下がり空気も乾燥してくると、のどの痛みを感じたり、咳や鼻水などの症状がみられたりします。いわゆる風邪をひきやすい冬の時期になってくるわけですが、風邪の多くはウイルス感染によってうつります。
最近では新型コロナウイルスの話題で「風邪をひいた」というような声を耳にすることが減りましたが、そもそも新型コロナウイルスも風邪ウイルスが変異しもので、風邪の一種といわれています。
これからますます空気が乾燥して寒くなる前に、基本に立ち返って風邪対策をしていきましょう。
♥ 風邪はどうやってうつるの?
風邪の感染ルートは様々で、大きく「接触感染」「飛沫感染」「空気感染」の3つが挙げられます1)。図1に感染経路について示しました。
図1:全国健康保険協会 ウイルスはこうして感染する
接触感染はウイルスの付着した手指を媒介して口や鼻などの粘膜から感染します。飛沫感染は感染源の咳やくしゃみによってウイルスを含んだ飛沫が飛び散り、それを吸い込んでしまうことで感染します。さらにその飛沫が蒸発することで空気中に菌が浮遊し、そのウイルスを吸い込むことで感染するのが空気感染です。
知らないうちに感染してしまう風邪。日常では「風邪をひいた~」などと言うわけですが、当然ウイルスは目に見えないため、私たちは普段から風邪をひかないための予防をする必要があります。
♥ 風邪の予防は“うがい”“手洗い”が基本です
これは何にでも言えることですが、ウイルスは人間の粘膜を介して感染、発症するため、ウイルスを自分につけないこと、そしてウイルスを除去することが重要です1)。
食中毒でも細菌を“つけない”“増やさない”“やっつける”が予防の原則とされていますが2)風邪でも同じ。細菌は飛沫感染はありませんが、ウイルスは飛沫感染の可能性があることが怖いところです。やはりウイルスをつけないようにこまめにうがいや手洗いをすること、マスクを着用することが重要です。図2に正しい手の洗い方を示してあるので参考にしてください。
図2:厚生労働省 正しい手の洗い方
耳にしたことがあるかもしれませんが、手洗いは意外に指の間や指先などの洗い残しが多いといわれます。少し手間かもしれませんが、このひと手間で感染対策や風邪予防ができるのなら、こんな簡単なことはありません!
また、症状の出ている人に近づかないことや、自分が症状があるときには出歩かないことも大事です。たかが風邪、されど風邪。昔から「風邪は万病のもと」といわれるくらい風邪はあなどれません。
新型コロナウイルスがいい例で、姿こそ見えませんが、形を変え常に私たちの近くに脅威として風邪菌は存在しています。
♥ 大事なのは予防のための身体り!
となると大事なのは風邪を寄せ付けないように予防をすることと、風邪のひき始めの初期の段階でしっかり予防することです。うがいや手洗いが重要であることは前述しましたが、風邪に負けない体力作りをしておくことも大切です。
同じ環境で過ごしていても、体力や抵抗力、免疫力が低下している場合はウイルスに感染しやすく、風邪をひきやすくなります。そうならないためにも日頃から➀しっかり睡眠をとる、➁十分な栄養を摂る、➂こまめな水分補給をする、➃程度に体を動かすことを心がけましょう。
しっかり睡眠をとって休息することは体力回復に欠かせません。また、バランスのとれた十分な栄養を摂ることは免疫力を高めるために必要です。特に免疫細胞のもとになる“たんぱく質”や、免疫力を上げてウイルスに打ち勝つための“ビタミンC”、粘膜や皮膚を丈夫にしてウイルスの侵入を防ぐ“ビタミンA”、風邪の原因になる過酸化物質の生成を抑える“ビタミンE”は積極的に摂りましょう。そして、こまめに水分補給をすることは、喉の乾燥を防ぐだけでなく、発熱時には水分の消耗を補うことにもつながり、適度に体を動かすことで、身体の調子が整い免疫力もぐんとUPします。寒いからといってひきこもるのではなく、意識して体操やウォーキングなどをしましょう。
参考文献:
- 全国健康保険協会 風邪をひかない生活習慣!
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g5/cat510/h26/261101/ - 厚生労働省ホームぺージ 食中毒
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/index.html